米国の市場調査会社IDCがこのほどまとめた世界ウエアラブル機器市場に関する最新リポートによると、今年(2017年)4~6月期の出荷台数は、2630万台となり、1年前に比べ10.3%増加した。
ウエアラブル機器市場で断然出荷台数が多いのは、腕に装着するタイプの製品。そのうち、IDCは、フィットネストラッカーなど単機能の比較的安価なリストバンド機器を「ベーシック型」、米アップルの「Apple Watch」や、米グーグルのOS(基本ソフト)「Android Wear」を搭載する多目的腕時計型機器を「スマートウオッチ」 と呼び、両者を区別して分析している。
ベーシック型からスマート型へ
ウエアラブル機器の市場は誕生した当初から、安価なベーシック型によって支えられてきたという経緯がある。しかし、今回の最新リポートによると、この4~6月期におけるベーシック型の出荷台数は1年前に比べ0.9%減少。初めてマイナス成長を記録した。一方で、スマートウオッチは同60.9%増加した。
これまでにも、ベーシック型の伸びが鈍化する中、スマートウオッチが急速に伸びているという報告はあったが、こうして両者の明暗がはっきりと分かれたのは初めて。この市場は転換期に入ったという。
IDCの上級リサーチアナリスト、ジテッシュ・ウブラニ氏は、「何年もの間、初歩的な機能を備えるフィットネストラッカーは、スマートウオッチに至るまでの入門機という位置付けだった。今、ようやく、メーカーや消費者は、入門機を卒業し、スマートウオッチを選ぶ時代になった」と述べている。
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