米アップル(Apple)は、まもなく一般公開するiPhoneの次期OS「iOS 11.3」で、利用者が医療機関から自分の情報を手軽に入手できる仕組みを導入する(2018年1月の発表)。iPhoneには健康管理のアプリ「Health」(日本語の名称は「ヘルスケア」)があるが、iOS 11.3のリリースとともに刷新し、新たに「Health Records」と呼ぶセクションを設ける。
利用者の医療情報を集約、iPhoneで管理
利用者はHealth Recordsを使い、病院などの医療機関から自分のデータを集め、管理できるようになる。その項目は多岐にわたり、例えば病状、治療、検査結果、服薬、バイタル、アレルギー、予防接種などがある。
この新機能は当面、米国のiPhone利用者に限定したものになる。同社はジョンズ・ホプキンス・メディスン(Johns Hopkins Medicine、所在地:米メリーランド州ボルティモア)やセダーズ・サイナイ(Cedars-Sinai、所在地:米カリフォルニア州ロサンゼルス)といった十数の医療機関と提携しており、これらの患者はすぐに新機能が利用できるようになるとしている。
これまで患者は、各医療機関に保存された自分のデータを、それぞれのWebサイトにログインして取得し、自身の手で集約しなければならなかった。そこで同社は医療機関と連携し、患者にとってより簡便なアプローチを取ることにしたという。今回開発したHealth Recordsは、電子的な医療記録を転送するための標準規格「FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)」に準拠している。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「iPhone X販売不振のアップル、OS最新版で「次の成長事業」に布石」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。