2019年10月、米グーグル(Google)が動画共有アプリの米新興企業を買収する検討を進めていると、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。この企業はシリコンバレーに本拠地を置き、30秒ほどの短い動画を投稿して楽しむアプリ「Firework(ファイアワーク)」を19年3月に公開した。
この企業を設立したのは、写真・動画共有アプリ「Snapchat(スナップチャット)」を運営する米スナップ(Snap)やビジネス向けSNS(交流サイト)の米リンクトイン(LinkedIn)の元幹部である。ロサンゼルスやニューヨーク、東京にもオフィスを構えている。数百万人のユーザーが、マウンテンバイクの腕前を披露したり、ギター演奏の技を解説したりする動画を公開して楽しんでいるという。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、このアプリは中国の字節跳動科技(バイトダンス)が手掛ける「TikTok(ティックトック)」と競合するという。
グーグルは2006年に米ユーチューブ(YouTube)を買収した。今では1分間に500時間相当の動画が投稿されるなど、この分野で利用者数トップのサービスとなっている。グーグルは財務情報を開示していないが、アナリストによるとユーチューブは親会社である米アルファベット(Alphabet)の年間広告収入の20%をもたらす事業にまで成長している。同社のルース・ポラット最高財務責任者(CFO)は19年7月、ユーチューブがアルファベット事業の成長に大きく寄与していることを明らかにした。
若者を中心に「超短編」が大人気
だが、昨今の動画配信市場はユーチューブ買収時の13年前とは大きく異なるとの指摘がある。若い利用者層を中心にTikTokやFireworkのような超短編動画の人気が高まり、従来のサービスから利用者を奪っているという。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「グーグル vs TikTok、動画アプリ巡る米中攻防の内幕」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。