米フェイスブック(FB)は10月25日、仮想現実(VR)・拡張現実(AR)とその関連ハードウエアやソフトウエアなどに特化する事業「フェイスブック・リアリティ・ラボ(FRL)」の業績を2021年10~12月期から個別に開示すると明らかにした。
メタバースや若年成人に焦点
既存サービスである、SNS(交流サイト)の「フェイスブック」や写真共有アプリ「インスタグラム」、対話アプリの「メッセンジャー」と「ワッツアップ」などの業績と区別して開示する新たな報告体制を採用するとした。
フェイスブックはVRゲームなどで使われるヘッドセットなどを開発するオキュラスVRを14年に20億ドル(約2300億円)で買収するなど、VR・ARとSNSを組み合わせたコミュニケーションプラットフォームを作ろうとしている。先ごろは「メタバース」と呼ばれる仮想空間の中で人々が交流するサービスを構築するため、EU(欧州連合)域内で今後5年間に1万人を新規雇用すると明らかにした。
マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)は同日開催した決算説明会でメタバースについて「近い将来に利益を生み出すような投資ではない」としながらも、「しかし、我々は基本的にメタバースがモバイルインターネットに続くものと考えている」と説明した。
またザッカーバーグ氏は同社のサービスについて、「年齢の高い層に最適化するのではなく、若年成人向けに刷新する」との意向も示し、「完全な移行は月単位ではなく、数年かかる」と述べた。同氏によると、米アップルの対話アプリ「iMessage」や中国発の動画投稿アプリ「TikTok」との間で若年成人ユーザーの獲得・保持を巡る競争が激化している。フェイスブックの長期的成長にとってこの年齢層のユーザーが重要だという認識を示した。
本記事は、日本ビジネスプレス社のサイト「JBpress(日本ビジネスプレス)」向けに弊社が執筆した記事「フェイスブック成長鈍化の理由はアップルの広告規制」の一部です。全文は、JBpress(日本ビジネスプレス)のサイトにてお読みください。