米メタ(旧フェイスブック)は12月7日、写真共有アプリ「インスタグラム」で青少年の保護機能を強化すると発表した。13~18歳の利用者を対象に、親や保護者が利用時間を制限できる機能などを追加する。インスタグラムを巡っては、10代の女性を中心に若い利用者のメンタルヘルスに悪影響を及ぼすと指摘されている。12月8日には、事業責任者のアダム・モッセーリ氏が米議会上院の公聴会で初めて証言する予定。新機能の公表には批判をかわす狙いがあるとみられている。
批判受け青少年保護機能を導入
新たな青少年保護機能はモッセーリ氏が同7日にブログで明らかにした。2022年3月から導入するとしている。具体的には親や保護者が1日当たりのアプリ利用時間を制限したり、利用時間を日ごとに確認したりできるようにする。21年1月からは利用者が投稿した写真や動画、いいね、コメントを一括削除できるようにするという。
同7日には、米国やカナダ、英国などの6カ国で、利用時間が一定時間を上回った場合に休憩を促す機能「Take a Break(テイク・ア・ブレイク)」を導入した。この機能は22年初頭までに世界各地で利用可能にするとしている。
このほか、フォローしていない利用者が青少年をタグ付けしたりメンションしたりすることを禁止する。青少年が特定の話題の投稿を長時間閲覧した場合、他の話題の投稿を閲覧するよう促す機能も用意する。今後は検索やハッシュタグ、お薦めアカウントなどの機能でも青少年保護を強化するとしている。
ただ、米ウォール・ストリート・ジャーナルなどの米メディアによると、こうした機能の多くはユーザーによる設定操作によって利用可能になる「オプトイン」方式。米コーネル大学のエリン・ダフィー准教授は「事業運営者の責任を青少年や保護者に転嫁している」と批判している。
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