米アマゾン・ドット・コムは創業以来最大規模のレイオフ(一時解雇)に踏み切り、コスト削減を図っている。だが、重点分野への投資は今後も変わらず続けるようだ。同社が特に力を入れているのが、物流施設の自動化を支えるロボット技術だ。
米東部の開発・製造拠点で最新ロボットアーム披露
米アマゾンは2022年11月10日、世界18の国・地域から報道陣を招き、米東部マサチューセッツ州ボストン市郊外のロボット開発・製造拠点を公開した。この日、初めて公開したのは、物流施設で商品の仕分けを行う最新のロボットアーム「Sparrow(スパロー)」だ。
AI(人工知能)を活用し、ラックの中の異なる商品の形や色などを瞬時に認識。アームの先端で吸い上げて、仕分け用の箱の中にそっと置く。それが終わると再び大きなうなり音を立てて元のラックの位置に素早く旋回。別の商品を吸い上げて、今度は別の仕分け箱に入れる。
米ウォール・ストリート・ジャーナルによると商品は、プラスチック製の円筒形ボトルやDVDのケースなどさまざま。ロボットはこれらを個別に認識している。
アマゾンはこれまで倉庫業務の自動化を進めるため、商品をこん包した段ボール箱などを、荷かごに仕分ける「Robin(ロビン)」や「Cardinal(カーディナル)」といったロボットを開発、導入してきた。だが、こん包箱ではなく、商品そのものを認識して仕分けるロボットはこれまでになかった。
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