米アマゾン・ドット・コムのアンディ・ジャシーCEO(最高経営責任者)が、苦戦中の実店舗事業を強化することを誓ったと、英フィナンシャル・タイムズやロイター通信が2月13日報じた。
「事業環境は正常な状態ではなかった」
フィナンシャル・タイムズとのインタビューでジャシー氏は、実店舗事業を大きく広げる準備ができていると述べ、同事業における一連のつまずきについて、新型コロナ禍で「日常」が失われたためだと説明した。
「(当社の)多くの店舗が、コロナ禍の真っただ中にオープンしたことを思い出してほしい。つまり、私たちの事業環境は多くの点で正常な状態ではなかった。私たちは立地やレジ方式、品ぞろえ、価格帯について実験を進めている。有望だと思われるものがいくつかあり、励まされている」(ジャシー氏)
アマゾンは2022年に、米国と英国で数十店の小売店を閉鎖した。対象となったのは、対面式の書店「Amazon Books(アマゾン・ブックス)」や、ネット通販で評価の高い商品を集めた「Amazon 4-star(アマゾン・4スター)」、ショッピングモール内の小規模店舗「Amazon Pop Up(アマゾン・ポップアップ)」だ。
これにより、傘下のスーパーマーケットチェーン「Whole Foods Market(ホールフーズ・マーケット)」や、直営スーパー「Amazon Fresh(アマゾン・フレッシュ)」、レジなし精算のコンビニエンスストア「Amazon Go(アマゾン・ゴー)」などに経営資源を集中させた。
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