前回の本コラムで,米Googleのオープンな携帯電話プラットフォーム「Android」についてレポートしたのだが(Android発表に周波数競売参加,Googleはモバイルで何を目指す?),その後,米国のモバイル市場の展開がおもしろくなってきた。11月27日,大手通信キャリアVerizon Wirelessが自社の携帯電話網をオープン化すると発表したのだ。そして11月30日,ついにGoogleが無線周波数(700MHz帯)競売への参加を正式に発表した(関連記事:Google,700MHz帯オークションへの参加を正式表明)。
どうやら,米国のモバイル市場は大きな転換点を迎えているようである。Verizon Wirelessは米国第2位の携帯電話事業者。その同社が,事実上,SIMロック解除の戦略を打ち出したのだ。そしてこれに米Microsoftが賛同。Googleに対抗するような動きとなった(関連記事:Verizon Wirelessが携帯電話網をオープン化,任意の端末/ソフトを利用可能に)。これらはいったい何を意味するのだろうか。今回は一連の動向を整理しながら考えてみたい。今,米国の通信業界で何が起こっているのか?
Google,単独で700MHz帯の獲得目指す
まずGoogleが参加表明した700MHz帯の競売について見てみる。Googleの業界団体「Open Handset Alliance(OHA)」に参加する企業は現時点で34社。この中には通信事業者もいくつかあるが,30日のGoogleの発表で,Googleが単独でこの競売に参加することが明らかになった。つまりGoogleはこの競売に関して,OHAメンバーであり,米国で第4位の携帯キャリアを持つT-Mobileや,同じくOHAメンバーで米国3位の携帯キャリアSprint Nextelの協力は得ない。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「オープン化に向けて急変する米携帯市場,カギを握るGoogleとVerizonの戦略」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。