一方で2001年5月からの6年間,会長兼CEOを務めてきたメディア畑のTerry Semel氏は非常勤の会長職に退いた。ここ最近,Semel氏の経営手腕が疑問視されていたが,事実上,株主に退任させられたと言われている。今,海外のメディアは,今回のYahoo!の経営改革を巡ってさまざまに報じているが,異例のトップ交代の背景には何があったのだろうか。
目まぐるしく変化する組織体制
Yahoo!は言うまでもなくポータルの最大手。1995年の設立以来,常にその座を維持してきた。Yahoo.comのトップページやファイナンス・ページは人気を博しており,今も特段ページビューが下がっているわけではない。またYahoo!サイトのユーザー滞在時間は非常に長いという定評もある。その同社が業績不振に苦しんでいる。今年1-3月期の業績発表で,過去15四半期続いてきた売上高の記録更新は止まってしまった。純利益は11%減となり,減益はほぼ1年にわたって続いている。主力の広告販売事業が伸び悩んでいることに加え,コスト高で利益を圧迫しているのだ(関連記事)。
Yahoo!は昨年末から今年初めにかけて大規模な組織再編を行った。それは「広告」「サービス」「技術」という3つの事業部門を設置し,それぞれを主要顧客セグメントに対応させていくというもの。製品やサービスではなく,顧客ごとの分類で組織を刷新するというのが狙いだ。収益回復の最前線となる新広告部門の責任者に,CFO(最高財務責任者)のSusan Decker氏を起用し,業績回復を図った(関連記事)。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「新生Yahoo!よ,どこへ行く!!」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。