ブログのツールと言えばSix Apartの「Movable Type」が定番だが,海外では少し事情が変わってきているようである。今,米国のAutomatticという小さな会社が手がける「WordPress」が注目を浴びている。「Google Trends」で見てみると,Movable Typeはここ何年もほぼ横ばいで推移し,緩やかに下降しているのが分かる。これに対しWordPressの勢いはすごい。日本以外のすべての国でMovable Typeを上回っている。北米はもちろん,とりわけシンガポールやマレーシアといったアジア圏,ノルウェーなどの北欧で高い関心を集めているようだ(写真1)。
魅力は「GPL」「ダイナミック」「テーマ」
WordPressの特徴には,「インストールの容易さ」や「テーマファイルによる容易なページ・デザイン」などがある。「インストールはわずか5分」というのが売り文句で,新版へのアップグレードも短時間で済むという。入手できるテーマの数は数千。クオリティの高いものが多いと評判がよい。また「PHPによるページ生成」もWordPressの大きな特徴となっている。データベースとテンプレートの情報をもとにページをダイナミック(動的)に生成する。これにより投稿時に逐一再構築する(スタティックなページを書き出す)処理がなく,動作は軽快である。
WordPressは,GNU General Public License(GPL)のもと提供されており,改変/再配布が自由に行える。このライセンス形態と前述の特徴がうけているようで,今,多くの開発者によってWordPressのコミュニティが形成されているという。サードパーティが機能拡張のプラグインを開発したり,広告入りのテーマファイルを作って販売する人がいたりと,世界中でWordPress関連のさまざまなビジネスが生まれている。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「オープンソースのブログ・ツール「WordPress」って知ってますか?」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。