米アマゾン・ドット・コムが、2つの中国系新興電子商取引(EC)サービスの台頭を警戒していると米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が報じている。
(1)中国でネット通販「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」を展開するPDDホールディングスが手がける越境EC「Temu(ティームー)」と、(2)アパレル越境ECを手がける「SHEIN(シーイン)」である。
利用者急増の新興EC、アマゾンの脅威に
TemuとSHEINはいずれも米国で急速に人気を集めている。Temuは2022年秋に米国でサービスを始めた。米調査会社のセンサータワーの推計によると、Temuはそれ以降若者を中心に利用者を増やしており、米国における月間アクティブユーザー数は、24年1月に5140万人へと増加した。
SHEINの月間アクティブユーザー数は同じ期間に、2090万人から2600万人へと増えた。一方、アマゾンの月間アクティブユーザー数は同期間に6960万人から6700万人へと減少した。
関係者によると、アマゾンではこれまで、米小売り最大手ウォルマートと米ディスカウントストア大手のターゲットを主な競合として扱ってきた。だが最近はTemuとSHEINが社内会議の話題の中心になっている。この2つの新興ECプラットフォームを自社サービスの優位性に対する重大な脅威と捉え、注視しているという。
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