欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会はこのほど、米メタのSNS(交流サイト)「Facebook」と画像共有アプリ「Instagram(インスタグラム)」に対する調査を開始すると明らかにした。これらサービスが独自のアルゴリズムを使って子供たちのサービスへの依存的な行動を助長している可能性があると疑っている。巨大IT(情報技術)企業に有害コンテンツなどへの対応強化を義務付ける「デジタルサービス法(DSA)」に違反すると判断されれば、最大で世界売上高の6%の制裁金を科される可能性がある。
「ウサギの穴効果」、問題点とは
欧州委は、FacebookとInstagramのインターフェース設計が、いわゆる「ウサギの穴効果(rabbit-hole effects)」をもたらしているかどうかを調査する。
これは、ネットコンテンツを閲覧している間にユーザーの興味や関心に基づく情報が次々と表示され、容易にやめられなくなる状態を指す。
その由来は、ルイス・キャロル作の児童小説『不思議の国のアリス』とされる。物語の中では、主人公アリスが白ウサギを追いかけて地面にあるウサギの穴に落ち、奇妙で幻想的なワンダーランドへと迷い込む。
SNSにおける「ウサギの穴」の場合、①情報に偏りが生じ、未成年者の関心が狭まる、②本来すべきことに集中できなくなり、時間浪費が増える、③信頼性の低い情報や誤情報に惑わされやすくなる、④常に新しい情報を追いかけることで、不安やストレスを感じやすくなり、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす、といったことが問題視されている。
本記事は、日本ビジネスプレス社のサイト「JBpress(日本ビジネスプレス)」向けに弊社が執筆した記事「欧州委、FBとインスタ調査、「ウサギの穴効果」懸念 違反すれば制裁金、最大世界売上高の6%」の一部です。全文は、JBpress(日本ビジネスプレス)のサイトにてお読みください。