昨年末からUltrabookへの期待が高まっていたが、2012年に入り専門メディアをはじめとする業界観測筋がこぞってこのUltrabookを取り上げるようになり、注目が集まっている。とりわけ今年は合計60種類ほどの機種が市場投入されると見られており、米Hewlett-Packard(HP)、台湾Acer、米Dellなどが主要メーカーとなって先行する米Appleの「MacBook Air」とともにノートパソコン市場をけん引すると期待されている。その一方で、今後普及の鍵を握る低価格化やブランドの定着がどこまで実現できるかなど課題も多いと指摘されている。
Ultrabookとは、特定メーカーによる特定ブランドのパソコンではなく、米Intelが2011年5月に提唱した消費者向けノートパソコンのことだ。同社の高性能・低消費電力マイクロプロセッサや、ハードディスク駆動装置(HDD)に代えて半導体ディスク(SSD)を搭載する薄型・軽量のノートで、起動時間の短さや、バッテリー駆動時間の長さなどを特長としている。
Intelによると、まずは、高速復帰機能や1回の充電で8時間以上持つバッテリー性能、厚さ20mm未満の薄型軽量デザインなどを目標にしており、2012年には第2世代Coreプロセッサ「Sandy Bridge」に代えて、第3世代「Ivy Bridge」を用意し、さらに2013年には「Haswell」と呼ぶ次世代プロセッサで一層の性能向上と低消費電力化を図る計画だ。そのころにはインターネット接続を維持した状態でバッテリー待機時間が10日以上という性能が実現するとIntelは見込んでいる。
本記事は、日経BP社の総合ITサイト「ITpro」向けに弊社が執筆した記事「2012年は「Ultrabook」の年? 普及の鍵は価格帯とブランド戦略」の一部です。全文は、ITproのサイトにてお読みください。