フィンランドNokia、韓国Samsung Electronics、そして米Appleと、携帯電話メーカー大手3社の決算が出そろい、年末商戦のあった昨年10〜12月期の市場動向が明らかになってきた。
このうちNokiaの決算は、売上高が131億ドル(100億500万ユーロ)で前年同期から21%減少した。純損失は14億ドル(10億7200万ユーロ)で3四半期連続で赤字だった。
一方Samsungは売上高が同13%増の421億5000万ドル(47兆3000億ウォン)、純利益は同17%増の35億6000万ドル(4兆ウォン)。また営業利益は同76%増の47億ドル(5兆3000億ウォン)と、過去最高を更新した。
Appleの売上高は同73%増の463億3000万ドル、純利益が同約2.2倍の130億6000万ドルとなり、いずれも過去最高を更新した。昨年10月半ばに発売した「iPhone 4S」が爆発的に売れ、シリーズ全体の出荷台数を大きく押し上げた(図1)。今やiPhoneの売上高は244億1700万ドルとなり、同社全売上高の5割強を占めている。
この中でNokiaは依然として携帯電話の出荷台数で世界第1位だが、単価の下落が続く低価格端末を中心に新興国市場でシェアを維持しているというのが現状で、スマートフォンなどの高機能端末の出荷台数は前年同期から31%減少している。米Microsoftと提携して開発したWindows Phone搭載スマートフォン「Lumia」を欧州やアジアで市場投入したが、まだ同社の業績を補うまでには至っていないという状況だ。その一方で「Symbian」端末の出荷台数が落ち込んでいる。
これに対し、Samsungはテレビなどのディスプレイ事業が不振だったが、携帯電話を手がける通信部門が営業利益の半分を稼ぐなど好調で、同社全体の業績を補った。
本記事は、日経BP社の総合ITサイト「ITpro」向けに弊社が執筆した記事「世界の携帯電話市場に異変、Samsungが首位のNokiaに肉薄、Appleは3位に浮上」の一部です。全文は、ITproのサイトにてお読みください。