米アップルのスマホ「iPhone」の生産を手がける台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業のインド工場が操業再開を延期したと、ロイターが12月27日に報じた。
従業員寮、劣悪な生活環境か
インド南部チェンナイにあるこの工場では食中毒問題に端を発した抗議活動があり、2021年12月18日から閉鎖されている。12月27日に操業を一部再開する予定だったが、タミルナドゥ州の高官によると、現在は従業員1000人体制で12月30日に生産を再開する見込み。
食中毒は12月第3週に発生し、これまでに250人以上の女性従業員が治療を受けた。従業員らはこの数カ月間、生活環境などの問題を訴えており、食中毒をきっかけに抗議活動が起きた。警察は数十人を拘束したが12月20日に釈放した。
ロイターによると、今回の抗議活動によって従業員の生活環境に注目が集まるようになった。従業員はほとんどが女性で、チェンナイ工場近くの寮に住んでいる。今回の問題を受け、鴻海と、食事や生活施設を提供している業者を含む11の請負業者が集められ、対応を協議している。
高官は州当局が従業員寮の調査を実施したことも明らかにした。また州の労働安全衛生局は鴻海に対し、電気や水、食事といった寮の生活環境について調査するよう指示した。テレビや図書室、室内遊戯場などのレクリエーション設備を設けるよう助言したという。
本記事は、日本ビジネスプレス社のサイト「JBpress(日本ビジネスプレス)」向けに弊社が執筆した記事「iPhoneのインド工場、再開延期 労働者問題収束せず」の一部です。全文は、JBpress(日本ビジネスプレス)のサイトにてお読みください。