米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)がサラリー(月給)ベースの従業員を10%削減する計画を明らかにしたと、ロイター通信や米ウォール・ストリート・ジャーナルなどが6月4日までに報じた。同氏は世界経済がリセッション(景気後退)に向かっていると予測しており、それに備える措置だとみられている。アナリストらはこれを評価をしているという。
削減対象6000人、生産労働者は増やす意向
マスクCEOは2022年6月2日に幹部宛の電子メールで自身の懸念を表明し、世界中ですべての新規採用を一時停止するようにと指示した。翌6月3日には従業員宛の電子メールで「多くの分野で人員過剰になっているため、サラリーベースの従業員を10%削減する」と述べた。
ただし、工場などで働く時間給従業員は削減しない。同氏は「これは、自動車やバッテリーパックを生産したり、太陽光発電パネルを設置したりする人には適用されない」と付け加えた。
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、テスラの従業員数は約10万人。同社は過去1年間積極的な採用を続けており、1年間で従業員数を45%増やした。このうち39%が工場などで働く生産労働者。残りの約6万人がサラリーベースのオフィス職従業員となる。
つまり、テスラでは今回約6000人が削減対象になるという。その一方で時間給従業員は増やしたい考え。これによりテスラ全体の従業員数は今後1年で増加する見通し。
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