米アップルが欧州連合(EU)域内で施行されるデジタル市場法(DMA)を順守するため、スマホ「iPhone」とタブレット端末「iPad」で他社のアプリストアを容認する方針だと、ブルームバーグ通信やロイター通信が12月13日に報じた。
23年にiOS 17の欧州版に導入
事情に詳しい複数の関係者によると、ソフトウエアエンジニアリングやサービス担当の従業員が準備を進めている。利用者は最終的に、外部の開発者(サードパーティー)が提供するアプリをアップルのアプリストア「App Store」を介さずにダウンロードできるようになる。23年に配布する次期OS「iOS 17」の欧州版でこの変更が施される見通しだ。
ただ、アップルは、自社決済システムか外部決済システムのいずれかを利用者が選べるようにするか否かについて、まだ結論を出していない。利用者が外部決済システムを選べるようになれば、アップルは有料アプリやサブスクリプション(継続課金)、アプリ内有料コンテンツから徴収する販売手数料収入を得られなくなる、もしくは手数料収入が減ることになる。
アップルはこれまで一貫してアプリを正規ストア以外からインストールする「サイドローディング」に反対してきた。同社の主張は「ハッカーやネット詐欺師がマルウエア(悪意にあるプログラム)をiPhoneにインストールさせることを許してしまう」というもの。セキュリティとプライバシーのリスクが生じると懸念を示してきた。
そのため現在は、サイドローディングされるアプリに対しても特定のセキュリティー要件を満たすよう義務づけることを検討している。その場合、アプリはアップルの認証を取得する必要があり、その過程で手数料が発生する可能性もあるとブルームバーグは報じている。
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