米アップルの主要サプライヤーである、電子機器受託製造サービス(EMS)大手の台湾・鴻海(ホンハイ)精密工業が、中国への依存を低減させると、米ウォール・ストリート・ジャーナルなどが3月15日に報じた。生産拠点の多様化を進め、サプライチェーン(供給網)のレジリエンス(強じん性)を高める狙いだという。
鴻海、売上高の70%を中国に依存
EMS世界最大手である鴻海は、アップルの最大のサプライヤーの1社。アップルの主力製品であるスマートフォン「iPhone」は、世界出荷台数の70%を鴻海が組み立てている。
鴻海の劉揚偉・董事長(会長に相当)によると、現在、同社の売上高の約70%は、中国で生産された製品によるものだという。しかし、今後はこの比率を減らし、他国での生産比率を増やしていくと劉氏は述べている。
劉氏は「労働集約型産業が国内総生産(GDP)の低い国に移行していくのは基本的な真理だ。それらの国の経済は労働集約型産業の発展とともに成長する。それが次の移行につながる」とも述べ、米国から日本へ、そして台湾、中国本土へと過去に生産拠点が移っていった歴史に言及した。
同氏は、「GDPが高い国はその発展を継続していくために産業をアップグレードする必要がある」とも述べた。
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