インド政府はこのほど、パソコンやタブレット端末、サーバーなどのIT(情報技術)ハードウェアの国内生産を促進するインセンティブプログラムに少なくとも32社の企業が応募したと明らかにした。ロイター通信や米ブルームバーグ通信が8月30日までに報じた。
インド政府、PLI対象を拡大中
インドのバイシュナウ電子・情報技術相によれば、プログラムに申請したのは米HPや米デル・テクノロジーズ、台湾・華碩電脳(エイスース)、台湾・宏碁(エイサー)、中国レノボ・グループなど。米アップルはまだ申請していないという。
これは、PLI(プロダクション・リンクト・インセンティブ、生産連動型優遇策)と呼ばれるインド政府の補助金制度だ。インドで製造された製品の売上高の増加分に対して4~6%の割合が補助金として支払われる。
「このITハードウエア向けPLIは、243億ルピー(約430億円)の投資を呼び込み、7万5000人の直接雇用を創出する」と、バイシュナウ電子・情報技術相は述べた。
PLI(生産連動型優遇策)は、モディ政権が掲げるインド製造業振興策「メーク・イン・インディア」への参加を促すものだ。米ウォール・ストリート・ジャーナルによれば、PLIの対象となる企業は投資額から数百万ドル(数億円)を回収できる。インド政府は当初、その対象をスマートフォンなどの携帯電話と特定電子部品に限定していたが、最近は他の消費者向け電子機器や半導体、ドローン(無人機)などにも拡大するようになった。23年5月にはITハードウエア分野の2次募集として、対象をノートパソコン、一体型パソコン、タブレット端末、サーバー、超小型フォームファクター機器などに拡大した。
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