米アマゾン・ドット・コムが動画の配信や制作事業で、数百人規模の人員削減を計画していることが分かった。同社は2022~2023年に約2万7000人の大規模レイオフ(一時解雇)を実施し、コスト削減を図ってきたが、今も小規模な人員削減を進めている。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)や英ロイター通信などによると、アマゾンは24年1月10日、従業員宛ての電子メールで計画を明らかにした。対象となるのは、有料会員「Prime(プライム)」向け動画配信「Prime Video」の開発・運営部門と、映画やドラマを制作するスタジオ部門「Amazon MGM Studios」だ。
両部門担当上級副社長のマイク・ホプキンス氏は、「会社は特定分野で人員削減を行う一方、最大限の効果が見込めるコンテンツには注力する」と説明した。同社は、傘下のゲーム実況配信サービス「Twitch(ツイッチ)」でも約500人を削減する。この人数は同事業従業員数の約35%あたるとロイターは報じている。
MGMを買収、映画・動画制作に多額投資
アマゾンは21年5月、人気スパイ映画「007」シリーズなどで知られる米映画製作大手メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)を、負債も含めて総額84億5000万ドル(当時の為替レートで約9200億円)で買収すると発表。翌22年3月に同社の買収を完了した。
同社はこうしてエンターテインメント業界の主要プレーヤーを目指して巨額の資金を投じてきた。WSJによると、Prime Videoで配信した『ロード・オブ・ザ・リング: 力の指輪』のシーズン1には7億1500万ドル(約1040億円)を投じており、今後も新たなシリーズの制作を予定している。
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