アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)が中国での需要減を隠し、株主を欺いたとして訴えられていた集団訴訟で、同社は4億9000万ドル(約730億2000万円)の和解金を支払うことで合意した。英ロイター通信や英フィナンシャル・タイムズ(FT)が報じた。
原告団「クックCEOは中国での需要減公表せず」
裁判所の資料によると、アップルは訴訟の費用と混乱を避けるために和解したと説明したが、証券取引法違反や投資家を欺いたことは否定した。
この訴訟は、アップルが2019年1月2日、異例の発表を行ったことに起因する。このとき、アップルは投資家に宛てた書簡で、米中貿易摩擦を理由に、18年10~12月期の売上高予想を最大90億ドル下方修正すると発表した。
四半期売上高予想の下方修正は、アップルが07年にスマートフォン「iPhone」を発売して以降初めてのことだった。これを受け、アップル株は翌日10%下落し、時価総額が740億ドル減った。
問題だったのは2カ月前のクックCEOの発言だ。同氏は18年11月1日に行った18年7~9月期決算説明会で、「ブラジル、インド、ロシア、トルコなどの通貨安の市場では販売圧力に直面しているものの、中国はこのカテゴリーには入らない」と強調した。
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