日本の電子コミック市場規模は2011年度で514億円。初めて前年度を下回った。こんな調査結果をインプレスR&Dがまとめた。
電子書籍配信サービス、取次、出版社への取材、サービス利用者へのアンケート結果をもとに推計した。日本の電子コミック市場は、これまで順調に右肩上がりで推移し、電子書籍市場全体を牽引してきたが、2011年度は前年度から10億円の減少となり、初めて前年を下回った。
市場規模縮小の要因として、従来の携帯電話(フィーチャーフォン/ガラケー)からスマートフォンへの作品の移行が円滑に進んでいないことを、インプレスR&Dは挙げている。一方でこうした分析について、漫画家で電子コミック配信サービス「Jコミ」の創業者である赤松健氏はTwitter上で、性描写や同性愛などを取り上げる人気作品が、スマートフォン向けサービスでは規制が厳しく配信しづらくなったためと指摘している。
インプレスR&Dは、作品移行が進んでいない問題はともかくとして、電子書籍市場全体で見るとスマートフォンやタブレットの普及とともに、電子書籍が多様な端末で閲覧できる環境が広まり、「Amazon Kindle」の日本上陸などで市場が活性化することは間違いないとしている。
本記事は、ニフティのニュースサイト「bizmash!」向けに弊社が執筆した記事「日本の電子コミック市場、初めて縮小、スマホへの作品移行が進まず」の一部です。全文は、bizmash!のサイトにてお読みください。