5月15日,米Dell Computerが好調な2003年2~4月期決算を発表した。売上高は前年同期比18%増,最終利益は31%増という勢いである。Dell社のこうした好調ぶりはパソコン市場全体を反映したものではない。Dell社だけが,なかなか回復の糸口が見いだせない市場で,一人勝ち続けているのだ。今回は,米メディアの各種情報を拾いながら,こうしたDell社の強さ,これに対抗する大手ハードウエア・メーカーの動きなどについて見てみたい。
急減速のPDA市場,“無線での常時接続”に復活賭ける
PDA市場は昨年1年間で急減速したと言わざるを得ない。ただしこの1年以内に業界に大きな進展があり,近い将来,再び勢いを取り戻す兆しがあることも事実である。US NEWS FLASHではこれまで多くのPDA関連ニュースを取りあげてきたのだが,今回はこうした一連のニュースをつなげて考えてみよう。業界のこれまでの動きを確認し,この先進もうとしている方向を探る。
広がりをみせる無線LANの世界。PCから家電,テレマティックスの分野へも
私ごとで恐縮だが,年明け早々にオークション・サイトで無線LANのアクセス・ポイントを購入した。製品は今週にも到着する予定である。私の事務所では1年前から無線LANを導入しており,私のノート・パソコンにも無線LANカードが装着してある。今度はこれを使って自宅でも「どこでもインターネット」の恩恵にあずかりたいと考えている。今回はこの無線LANの米国におけるこれまでの発達と,パソコン以外への拡大,IEEE802.11aや11gといった新技術の立ち上がりをUSニュースから見てみよう。