日本では,ライブドアによるニッポン放送株取得やフジサンケイグループとの問題が世間を賑わしているが,米国ではここ最近,ちょうどこれと逆のことが起こっている。既存メディアによるインターネット企業の買収,あるいは株式取得による資本/業務提携だ。
米Yahoo!の米Overture買収で得するのは米Google?
米国時間の7月14日,米Yahoo!による米Overture Servicesの買収が決まった。しかし,この買収,単にYahoo!社とOverture社が1つになってGoogle社に挑むというだけには留まらない話でもある。ここには,インターネット検索の技術/サービス/広告分野で圧倒的なシェアを持つGoogle社,それに対抗できうる力をつけはじめたYahoo!社,そうした2強体制を放置しておくはずがないMicrosoft社という構図が見える。
振られた相手と憎きライバルが結婚?――米Oracleが引き起こした三つどもえの買収騒動
6月に入って,米国の企業向けソフトウエア業界に異変が起こっている。米PeopleSoftと米J.D. Edwardsとの買収合意に端を発する,PeopleSoft社と米Oracleの買収攻防戦である。争いはますます激化し,今や,株主,州政府,ユーザー・グループをも巻き込んだ大騒動になっている。 これには何か特別な背景があるのだろうか,今後どのように展開していくのだろうか。これまでの経緯を振り返りながら,少し探ってみよう。
【HP-Compaq合併問題で株主投票】両社経営陣は“勝利宣言”,しかし賛否拮抗で行方は見えず
米Hewlett-Packard(HP)の臨時株主総会が米国時間3月19日に開かれた。この株主総会の議題は,すでに報道されているように米Compaq Computerとの合併の是非である。Compaq社も翌日の20日に臨時株主総会を開き同様の株主投票を行ったが,とりわけ,賛否をめぐって激しい戦いがあったHP社の投票結果が注目を集めている。