2002年も早いものですでに12月。その12月ももう後半である。この「US NEWSの裏を読む」は今年の1月に始まったので,まもなく,まる1年をむかえる。今週は「人物」にフォーカスをあてて,2002年を振り返る。スポットライトを当てるのは,し烈な多数派工作を繰り広げたHP-Compaqの買収劇,そして,史上最大の倒産劇となった米WorldComである。
ついにあの“インターネットの名門”までも!)!)米ISP御三家,最後の1社も窮地に
米国でISPの“御三家”,あちら風に言えば“ビック・スリー”は,PSINet社,UUNet Technologies社,そしてBBN社だった。そのPSI Net社は昨年6月に破綻。UUNet社は親会社,米WorldComとともにこの7月21日,破産申請するに至った。WorldComによる史上最大の倒産劇の衝撃も冷めやらぬ中,今度は残る1社の旧BBN社,今の米Genuityが危機に瀕しているというニュースが飛び込んできた。
世界経済を揺るがす米ワールドコムとはどんな企業だったのか
6月25日に粉飾決算が発覚した米WorldComのニュースが連日報じられている。この問題を引き金にしてWorldCom社は現在,資金調達が困難な状況に直面している。場合によってはチャプター11(米連邦破産法11条:日本の会社更生法に相当)の適用申請に追い込まれるのではないかとも言われている。