米国の市場調査会社IDCによると、世界のスマートホーム機器市場における2018年の出荷台数は5億4950万台となり、2017年から26.8%増加する見通しだ。金額ベースでは2068億ドル(約23兆円)になると同社は見ている。ここで言うスマートホーム機器とは、AI(人工知能)を用いたアシスタントサービスが利用できるスピーカー、テレビ、映像配信端末や、家庭用の監視/見守りカメラ、スマート照明、スマートサーモスタット(室温調整装置)などだ。
関連リンク:The Fight for Smart Assistant Dominance Heats Up as Smart Home Market Grows, Says IDCこのうち最も活気がある市場分野は、AIアシスタントを利用できるスピーカー、テレビ、映像配信端末の3つ。これらの2018年における合計出荷台数はスマートホーム機器市場全体の71%を占めるという。またこれらは今後5年間、年平均12%の成長率で伸びていくとIDCは予測している。
IDCによると、とりわけテレビと映像配信端末のカテゴリー(スマートエンターテインメント機器)は金額規模が最大になる見通し。この分野では現在、米Amazon.com(アマゾン・ドットコム)の音声アシスタント「Alexa」がリードしている。しかし、将来は、米Google(グーグル)の「Google Assistant」が優位に立つとIDCは分析している。Googleのサービスを採用する家電メーカーが増えていることに加え、スマートフォンに搭載されているGoogle Assistantが消費者になじみ深いものとなっており、テレビでの需要も高まるという。
対決は「スマートディスプレー」へ
現在のところ、この市場で中心的な存在となっているのがAIアシスタント搭載スピーカー(スマートスピーカー)だ。AmazonやGoogle、そして米Apple(アップル)が自社製品のマーケティングを大規模に展開しており、消費者の認知度は高まっている。この分野では現在、Amazonが最大のシェアを持っている。だが最近はGoogleの勢いが増し、Amazonとの差が縮まりつつある。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「スマートスピーカーでAmazon圧勝、第2ラウンドはディスプレー」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。