米IT大手のGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon.com)がそれぞれの思惑からインドに巨額の投資をしている。同国の成長性を見込んでのことだ。
グーグル、インド通信最大手に出資
グーグルの持ち株会社である米アルファベットが先ごろ発表した2020年4~6月期の決算は、売上高が前年同期比2%減の382億9700万ドル(約4兆500億円)だった。新型コロナウイルスの影響で企業が広告出稿を減らしたことで、全体の約8割を占めるグーグルの広告売上高が298億6700万ドル(約3兆1600億円)と、同8%減少。とりわけ、主力の検索広告が213億1900万ドル(約2兆2600億円)と同10%減少したことが響き、上場以来、初めての減収となった。
こうした中でも、グーグルは急成長が見込まれるインドのデジタル経済への投資を進める計画だ。同社は20年7月15日、インド大手財閥Reliance Industries(RIL、リライアンス・インダストリーズ)傘下の通信会社Jio Platforms(ジオ・プラットフォームズ、以下ジオ)に45億ドル(約4800億円)を出資することで合意したと明らかにした。これによりグーグルは7.73%のジオ株を取得するという。
これに先立つ同13日、同社は新設の「インドのためのグーグル・デジタル化基金」を発表。これを通じて今後5~7年で現地企業やインフラ整備に約100億ドル(約1兆600億円)を投資すると表明していたが、この出資はその第1弾だという。
グーグルが明らかにした投資対象は、(1)ヒンディー語やタミル語などの現地の多言語に対応した情報へのアクセス拡充、(2)同国独自のニーズに対応した新製品・サービスの開発、(3)現地企業のデジタル変革支援、(4)医療や教育、農業分野における、人工知能(AI)などの技術の活用。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「GAFA、コロナ禍でも抜け目ないインド巨額投資戦略」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。