米経済ニュースのCNBCが、米国勢調査局のデータを基に報じた記事によると、2020年4~6月期の米国小売売上高は、前四半期比3.9%減の1兆3110億ドル(約138兆1000億円)で、1~3月期に続き減少した。新型コロナウイルス感染拡大の影響で店舗が相次ぎ休業したことが響いたという。
一方で、同じく同4~6月期の米国EC(電子商取引)の売上高は2115億ドル(約22兆2800億円)。1~3月期から31.8%増加した。米国小売売上高に占めるECの比率は16.1%となり、1~3月期の11.8%から拡大。在宅が増えたことで、事務用品や家電のEC販売が伸びた。加えて、消費者のスーパーマーケット離れで食料品のEC販売が急増したという。
EC販売が好調な米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)は実店舗を、アマゾンへの対抗姿勢を強める小売り最大手の米Walmart(ウォルマート)はECへの投資を拡大しており、それぞれの得意領域の事業を加速させている。
アマゾン、実店舗展開を着々と
アマゾンは実店舗展開を拡大し続けている。同社は20年8月27日、「Amazon Fresh」と呼ぶ新たな食品スーパーを米国でオープンすると明らかにした。場所はカリフォルニア州ロサンゼルス市ウッドランドヒルズ。
まず、一部の地域住民を招いてオープンし、数週間のうちに一般客にも開放する。CNBCによると店舗面積は約3300平方メートルで、アマゾン傘下の高級スーパー「ホールフーズ・マーケット」とほぼ同じ。比較的安価な製品を置き、ホールフーズと異なる顧客層を開拓するという。CNBCは、アマゾンがカリフォルニア州のアーバインやノースリッジ、シカゴのネイパービルでも同店舗をオープンする計画だと伝えている。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「競争激化の米アマゾンと米ウォルマート、相手の得意領域で事業拡大」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。