米Amazon.com(アマゾン・ドット・コム)は2021年12月1日、年末商戦のEC(電子商取引)販売が過去最高になったと明らかにした。21年11月26日のブラックフライデーから同29日のサイバーマンデーまでの販売が過去最高を更新した。この期間、出品業者の販売額が全体の半分以上を占めたという。
米国オンライン小売売上高全体では初の減少
一方、米Adobe(アドビ)が11月30日までにまとめたリポートによると、サイバーマンデーの米国オンライン小売売上高は107億ドル(約1兆2100億円)で、前年比1.4%減少した。アドビが先に公表していたブラックフライデーの米国オンライン小売売上高は89億ドル(約1兆100億円)で前年比1%減。米CNBCによると、21年は12年に集計を始めて以降、初めて前年実績を下回った。
サプライチェーン(供給網)の停滞で配送遅延や品切れが増える中、多くの消費者が年末の買い物を早めに始めた。アマゾンなどもセールを前倒しで実施し買い物期間が長期化したことで消費行動が分散したとみられている。
また、在庫不足や旺盛な消費者需要を背景に小売大手が大幅な値引きを行わなかったことも販売減の要因とみられる。アドビによるとサイバーマンデーにおける、パソコンなどの電子機器の値引き率は平均12%で、20年の27%から縮小した。アパレル商品の値引き率は平均18%。前年は20%だった。家電製品は平均8%の値引きで、前年の20%から大幅に縮小された。
これに対し、アマゾンでの販売価格は低く抑えられた。アマゾンは発表資料でアイルランドの市場調査会社プロフィテロのデータを引用している。それによると、アマゾンの販売価格は米ウォルマート、米ベストバイ、米ターゲット、米ホーム・デポなどオンライン小売大手12社の平均と比較し14%低かった。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「物流を制するアマゾン、サプライチェーン混乱しても年末商戦は絶好調」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。