米国でようやく,その実効性が期待されるスパム・メール対策が始まる。米Microsoftが2月24日に発表した「Caller ID for E-Mail」がその1つだ(関連記事)。Caller IDサービスとは電話の発信者番号通知サービスのこと。電子メールでもこれと似た仕組みを作って,スプーフィングと呼ばれる“なりすまし”メールを減らそうという狙いである。
米AOL(America Online)も取り組みを始めている。今年1月から同様の技術を使って,全世界3300万人の同社会員を対象にしたシステムのトライアルを開始した。また,米Yahoo!も,暗号認証を使って差出人の身元を検証するシステムの試験を始めると発表した(関連記事)。
オンライン・サービスを手がける大手3社が,それぞれに本格的なスパム対策を始めるわけだが,「おやっ?」と思った方もいるのではないだろうか。実はこの3社,ほぼ1年前に「3社協力のもと,スパム対策に取り組んでいく」という共同声明を発表している。その内容は「プラットフォームに関わらず採用できる技術標準と業界ガイドラインを促進していく」というものだった(関連記事)。しかし1年後に出てきた対策技術は足並みはそろわず,別々のものになった。今回はこの3社のスパム対策について考えてみたい。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「米国で本格的に始まるスパム対策,しかし大手3社の足並みそろわず」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。