今年の「US NEWSの裏を読む」はこれで最後の回となる。読者の皆様には1年間本コラムにお付き合いいただき,感謝の気持ちでいっぱいである。前回はそうした意味を込めて,人物に焦点を当てながら2002年のIT業界を振り返ってみた(「2002年米IT業界で笑った人,泣いた人」)。今回はその第2弾として,企業に目を向けてみる。今年1年間の,「US NEWS FLASH」や本コラムで取り上げた出来事,そして米メディアの報道などを拾って,2002年のIT業界を振り返ってみたい。
まずは米GartnerのDataquestが今週発表した,半導体ベンダーの売上高の速報値(関連記事)を見てみたい。これによれば,全世界における各ベンダーの今年の売上高の合計額は1554億ドルになる。これは前年に比べ1.4%増加という数値。一見して今年はじめにアナリストが予想していた「緩やかな回復」を思わせるのだが,実はそうとも言えない。これには,「その前年である2001年の売上高が2000年に比べ大幅に落ち込んでいた」という落ちがあるからだ。
その売り上げ減少率はなんと32%だった。つまり今年は,「大きく低迷した昨年から微増した」ということに過ぎないのである。それを物語るのが大手半導体ベンダーの売上高推移である。例えば業界首位の米Intelが前年比3.1%減だったのをはじめ,東芝,日立製作所,仏伊合弁STMicroelectronics,米Motorola,オランダPhilips Semiconductorなどが軒並み減少している。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「淘汰が進んだ2002年の米IT業界」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。