米大統領選の民主党候補指名争いで,Barack Obama氏の勝利が近づいてきたと言われている。当初,知名度や資金力で圧倒的にHillary Clinton氏と開きがあったObama氏だが,選挙戦が進むにつれて支持者の勢力が拡大,Clinton氏を資金難へと追い込むなど,その台頭ぶりはすさまじい。世間を味方につける演説力など,その才能が人々を魅了するとも言われているが,同氏の成功の秘訣(ひけつ)はそれだけではない。そこには巧みなネット戦略があり,これまでになかったネットの力がこの選挙戦で大きく働いていると言われている。
ネットで1000億円を集めるオバマ氏
2004年の大統領選で共和党選挙運動のインターネット戦略部門ディレクターを務めたMichael Turk氏の分析によれば,Obama氏がインターネットで集める寄付金の額は膨大で,同氏が2008年に集められる金額は10億ドル(約1050億円)にも及ぶという。これは2004年にJohn Kerry氏がネットで集めた金額の12倍。またObama氏には,200万人の支持者がボランティアとして選挙運動に参加しており,彼らが投票呼び掛け運動を行っている。“地上戦”において重要な役割を果たしているという(BBC Newsに掲載の記事)。
準備万端,Webサイトは初めからできていた
Michael Turk氏によれば民主党は,先の大統領選挙における共和党のインターネット戦略を十分に研究し,それをObama戦略につなげたという。大統領選は長期にわたるし烈な戦い。インターネットはその強力な“兵器”として位置付けられるようになっている。ライバル陣営の開発者との兵器開発競争にいかに勝つかが選挙戦の鍵を握るという。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「米大統領選とインターネットの関係とは? オバマ氏の選挙戦を支えるネット戦術」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。