米Microsoftからの突然の買収提案から1週間超を費やし,米Yahoo!がようやく出した結論は“別の道”を探るというものだった。米国時間2008年2月11日,Yahoo!はMicrosoftによる買収提案を拒否すると正式発表。声明の中でYahoo!は,Microsoftが提示したYahoo!の価値1株31ドルは「(Yahoo!の)世界的なブランド力やユーザー数,広告基盤への投資額,余剰資金,将来性といった側面に照らし合わせて,低すぎる」とし,そのうえで「今後,急速に変化する業界情勢を考慮して戦略的な選択肢を探り,引き続き株主利益を最大化するための方策を追求する」との意向を示した。
これを受けて,Microsoftも同日声明を発表。「Yahoo!のこの回答によって,我々の信念が変わるわけではない。今回の提案によって引き出される価値の恩恵をYahoo!の株主が受けられるようにするため,我々は“必要なあらゆる手続き”をとる用意がある」とし,今後買収価格の引き上げや,株式公開買い付け(TOB)の可能性があることを示唆した(関連記事:「著しい過小評価」,Yahoo!がMicrosoftの買収提案を拒否)。
この買収劇,結論が出るのはまだ先で,長期化の様相も呈してきたという観測があるが,Yahoo!としてはそれほど時間がない状況にある。経営改革など多くの課題を抱える中の,突然の買収提案。今,Yahoo!は株主の圧力も受けながら大急ぎで買収回避策を模索している。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「Yahoo!は買収されてしまうのか? Microsoftと株主の圧力に苦悩するYang氏」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。