米Apple(アップル)は同社製品へのAI(人工知能)導入を巡り、競合に後れを取っていると指摘される。米ブルームバーグ通信は2024年3月17日、アップルが米Google(グーグル)の生成AIモデル「Gemini(ジェミニ)」をスマートフォン「iPhone」に組み込む交渉をグーグルと進めていると報じた。これは、アップルのAI開発が当初の期待ほど進んでいないことを示すとみられる。同社はEV(電気自動車)人材をAIに振り向けて開発を急ぐともいわれるが、この競争に追いつけるのだろうか。
アップルは2024年2月下旬、EVの開発プロジェクトを中止する決定を下したと、米メディアが報じた。iPhoneの次に来るヒット製品と期待し、14年から開発を続けてきたが、自動運転技術の限界や、AI開発の競争に直面し、10年におよんだプロジェクトの中断を決めたようだ。
クックCEO「生成AI戦略を年内に公表」
英ロイター通信や米CNBCによれば、アップルのティム・クックCEO(最高経営責任者)は、24年2月28日に開いた株主総会で、生成AI戦略の具体的な内容を年内に公表すると述べた。クック氏は「生成AIには信じられないほどのブレークスルーがあり、現在この分野に多額の投資を行っている」と強調した。「生産性や問題解決などにおいて、ユーザーにとって変革的な機会をもたらすと確信している。新たな境地を切り開く」と自信を示した。
同氏は、先の決算説明会でも24年内に詳細を発表すると予告していた。アップルはこれまで製品・サービスへのAI導入についての言及を避けてきた。だが同氏は今回の株主総会で投資家の懸念に再び対処した。
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、アップルはウォーレン・バフェット氏などの著名な投資家が愛着を持つ銘柄の1つだが、過去1年間、主要テクノロジー企業の中で最も株価パフォーマンスが低下した。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「AI開発で後れを取るApple、iPhoneやMac向け新機能で巻き返しを図る」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。