2010年の米Amazon.comの動きを見ると、この1年で電子書籍市場が大きく変化したことが分かる。電子書籍リーダー端末「Kindle」は前の年の年末商戦で爆発的にヒットし、Amazonの快進撃は続いていた。そんな同社の目の前に突如として現れたのが米Appleの「iPad」。1月にSteve Jobs最高経営責任者(CEO)が同端末を発表して以来Amazonには苦悩の日々が続いた。
Kindleの高機能化への道を探るなど方針が二転三転した同社だが、5月になってようやくその答えを見いだした。同月25日に開催したAmazonの株主総会でJeff Bezos CEO(写真)が明らかにした方策はiPadとの直接対決ではなく「読書機能の追求」、つまり単機能化だった。
その後同社はKindleの値下げを相次ぎ実施。8月にはついに139ドルと、1年前の半額となるモデルも登場させた。新型Kindleでは、バッテリー消費の原因になる液晶ディスプレイはあえて採用せず、小型、軽量化、電子ペーパーディスプレイの品質向上を図り、印刷書籍のような使い勝手を目指した。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「【特別編】激動の2010年「激動の米電子書籍市場 iPadに翻弄されたAmazon」」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。