誰でも自由にニュースを書いて投稿できる。誰かが書いた記事はいつでも修正/加筆できる――。そんなニュース・サイトがある。米Wikimedia Foundationの「Wikinews」だ。Wikimedia Foundationといえば,自由参加のオンライン百科事典「Wikipedia」の成功が有名だ。WikinewsはこのWikipediaの考え方を踏襲している。コンテンツはすべて無料で著作権フリー。もちろん利用しているのはオープンソースのコンテンツ管理システム「Wiki」である。今回はWikinewsについてレポートする。
■記事の“状態”はアイコンで表示
Wikinewsとはどんなものなのか,具体的に見てみよう。まず,トップ・ページを見るとニュースの見出しがずらりと並んでいるのが分かる(写真1[拡大表示])。このうちの1つをクリックして記事ページを表示すると,「edit」というリンクがあるのに気付く。これをクリックして編集画面に行くと,記事原稿のあるテキスト・ボックスが出てくる(写真2[拡大表示])。ここで,文章を修正したり,必要なことを書き加えられる。そして最後に「Save page」を押す。編集は,変更点を明記することなど一定のルールに従って行う必要があるが,基本的な使い方はWikipediaと同じだ。
またトップ・ページの右には,「現在書きかけの記事」と「審査中の記事」がある。前者は赤枠付きのアイコン,後者は黄枠付きアイコンで表示され,記事の状態がひと目で分かるようになっている。これらアイコンの色は,原稿の中で決まった文字列(タグ)を記入することで変化する。例えば,書きかけ記事の場合は,{{development}} ,審査中の記事は {{review|~~~~}}といった具合(「~~~~」の部分はユーザー名とタイムスタンプに置換される)。審査対象の記事はディスカッション・ページで協議され,3人以上の同意を得るなど一定の条件をクリアすれば,タグの変更が可能になり,正式な記事となる。このときアイコンの色は緑に変わる。Wikinewsではこうしたタグ付け作業も含めて,誰でも自由にアクセスできるようになっている。
本記事は、日経BP社の技術とビジネス変革の最前線を伝えるサイト「xTECH」向けに弊社が執筆した記事「誰でも自由にニュースを投稿できる,Wikimediaの新たな試み」の一部です。全文は、xTECHのサイトにてお読みください。