中国のテクノロジー企業がひそかにロシア事業から撤退していると、米ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。中国政府からは外国からの強制に屈服しないよう求められているものの、米国の輸出規制やサプライヤー(部品供給元)からの圧力を受け、事業活動の一時停止を決めているという。
ノートPC4割減、通信基地局98%減
ウォール・ストリート・ジャーナルによると、中国テクノロジー製品のロシアへの輸出は2022年2月から3月にかけて急減した。ノートパソコンはこの期間に40%以上減少、スマートフォンは3分の2近く減少、通信基地局は98%減少した。中国の貿易データによると、同国からロシアへの全体的な輸出額は2月から3月にかけて27%減少した。
22年2月24日、ロシア軍のウクライナ侵攻を受け、米政府はロシアへのハイテク製品の輸出規制を即日発動した。半導体や通信部品、センサーなどの特定の製品の輸出規制を強化するもので、域外適用とした。
域外適用とは、米国製のデバイスや、ソフトウエア、設計などを採用して米国外で製造された製品も対象にするもの。これは米政府が20年9月に中国のスマホメーカー華為技術(ファーウェイ)に適用した規制モデルを転用したものとみられる。
ハイテク製品のサプライチェーン(供給網)には米国の機器やソフトウエアが広く存在するため、世界中の多くの企業が華為に製品を販売できなくなった。これにより華為はスマホ用高性能半導体や設計技術、ソフトウエア、製造装置などの調達が困難となった。
本記事は、「Yahoo!ニュース 個人」向けに弊社が執筆した記事「中国ハイテク大手がロシアからひそかに撤退する理由」の一部です。全文は、Yahoo!ニュース 個人のサイトにてお読みください。